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プロフィール

seikokoufukuron

Author:seikokoufukuron
榎 聖子
メンタルケア・アドバイザー
心理カウンセラー
上級心理カウンセラー
人の幸せって何だっけの疑問から34年、ようやくゴールしました。
様々な経験を積み、弱者に寄り添う姿勢は今だ変わりません。

連絡先
メール hijiriakita@gmail.com
ホームページ メールカンパニー聖

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あたりまえ

転んで あたりまえ

頭をぶつけて あたりまえ

道をまちがえて あたりまえ

人生うまくいかなくて あたりまえ

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依存症

秀夫は朝起きては酒を飲み、それが朝から夜中まで続くのだった

秀夫が酒を飲む理由は、現実逃避だった
酒に酔っていると、全てを忘れることが出来るからだ

そんな酒浸りの生活がつづき、体が酒にむしばまれ、不眠の症状が現れた

おそるおそる心療内科を受診する
病名もつき、不眠用の薬も処方された

秀夫は内心、安堵した。いつまでも、そんな生活をしてもいいわけがないと分かっていた

週2回、心療内科へいきカウンセリングをうけた
すると、秀夫に自信がついてきたのである

ある夜のこと秀夫は両親のまえで「自立したいから、一人暮らしをしたい」といった
両親は秀夫の気持ちを尊重し「苦しい時、いつでも帰っておいで」と励ました

秀夫は、実家のすぐ近くにアパートをかり、生活した

まだ、働くまではいかぬが、気が付いたら酒を飲まない日が2年経とうとしていた
しかし、いつまた現実逃避するのかが不安だった

秀夫はだんだん、人に触れてみたいという気持ちが芽生えてきた

主治医のすすめで、病院のデイケアを紹介された
デイケアに参加して、近所の支援センターでおこなわれるバレーボールにも参加した

秀夫の病気は、たちまちのうちに良い方向へ進んでいった

酒を卒業できたのである

秀夫は明かるくおうような性格で、友人ができやすい方だった
いつしか、秀夫の周囲には友人が出来ていった

気が付くと、秀夫は人気者になっていた

秀夫は「依存症。誰もがおちいりやすい病気だ。
でも、必ず出口があるんだ」と笑った

秀夫は現在38歳、第二の人生を謳歌している

三粒のぶどう

秀樹の父親は、末期がんであった
医師からは余命3ヶ月と告知された

秀樹は「今は6月、余命3ヶ月なら、今年は越せないなあ」
とつぶやいた

父親は秀樹に「死ぬ前に、ぶどうを食べたいなあ」と弱々しく訴える

秀樹は悩んだ
死ぬ前に、ぶどうを食べさせたかったが、6月にどこに売っているのか
と思った

市場、八百屋、スーパー、ありとあらゆる店をまわったが、どこへも
ぶどうは売ってなかった

ある日、○○デパートの地下へ行き、青果売り場へと足を運んだ

すると、化粧箱に入っている、ぶどうを見つけた
しかし、1万5千円とは高すぎる

秀樹の財布には3千円しかなかった

青果売り場の店員に、事情を説明した

すると店員は「お金はいらない。ぶどうを三粒切り分けてあげます。
どうぞ、父上様に召し上がってくださいとお伝えください」といい
ハサミで売り物のぶどうを、三粒切った

秀樹は、店員の気持ちに感謝しかなかった

病院の父のもとへ行き「父さん、ぶどうだよ」と声がはずむ

父は、なぜこの時期にぶどうがあったのかが不思議であった

秀樹は、青果売り場であった出来事と、店員のメッセージを
父に伝えた

父は涙を流して喜び、ぶどうを口にした

そして「おいしい。ありがとう」と言った
秀樹は親孝行した気分になった

医師の告知通り、3ヶ月後に父親は亡くなった
秀樹には、なんの悔いも残らなかった

そして、○○デパートへ出向き、店員さんに
三粒のぶどうのお礼を述べた

後に、この話は新聞社の目にとまり、記事となり
美談としていつまでも、人々の心に残っている

プライド

幸子はヘルパー歴10年になるベテランヘルパーだった
しかし、ヘルパーの仕事を選ぶにも理由があった

幼少の頃、幸子の家は父親の事業の失敗で家族全員でどん底を見た

今日の食べ物があっても、明日の食べ物の保証はなかった
食うや食わずの生活だった

そんな幸子は学校へ行けず最終学歴が中学だった
中学校を出て働きに出るも、大病をし大学病院で療養生活を送った

気が付いたら36歳になっていた

中学卒業でまして30歳過ぎの職場は皆無に等しい
結婚はしたものの、薬を飲んでいるため子供は諦めた

食えない苦労、学歴がない苦労、病気になった苦労を味わった

残された道は、ヘルパーしかなかった

幸子は「私にだってプライドはある。どん底をみたのだから
後は上がるだけ」と信じた

ヘルパーで、ゴミ出し、掃除、買い物、病院の付き添い、話し相手など
ありとあらゆる仕事を経験した

仕事の苦労を金に変えて生きてきた

ある日の事、幸子の携帯がなった
誰だろうと思ったが、純也からだった

純也は幸子の友人で、高学歴で東京の一流企業で働いていたが
上司からのパワハラに耐えられず退職したと言う

そして、地元へ帰ってきて特養老人ホームに勤めた
いつものことながら、幸子へ自分の心中を打ち明けた

純也は「老人ホームの仕事は、汚い仕事ばかりで給料が安い
もうやめようと思う」という相談だった

幸子は「純也、プライドないのかよ。どんな仕事でも明日の飯が食える
と思えば、最高じゃん。人間、今がどん底と思えばあとは上がるだけだ
と思えば、必ず良いことがあるさ」と笑った

そして、幸子は言う「どんな苦しみ、悲しみに出会っても人間だと言う
プライドは捨てるなよ」と。

そう、幸子は過去の苦労を味方につけて生きている

恋の魔法

伸夫は小学生の頃、母が難病におかされ、父は心因性の病気で
親元では育てられないという理由で、児童施設へ入所した

初めのうちは慣れないせいか指導員の指示に従っていた

しかし、自由奔放な伸夫の事、規則や規律に縛られるのが苦痛になっていた

そして、中学の頃施設の脱走を考えた

夜みんなが寝静まったころ、玄関のカギをこっそりあけた
扉が開くと同時に、暗闇の中を走って逃げた

逃げながら、世の中は誰も助けてはくれない、自分は必要とされない
人間だと思うと、涙が出てきた

山を走り、森をぬけたら橋がかかっていた
橋の真ん中までくると、急にむなしくなり死にたいと思った
この橋から川へ飛び込むと、確実に死にだろうと思った

そんな時、施設では警察を巻き込んでの大騒ぎとなっていた
警察は行方を捜すが、施設では最悪のことが起きなければいいなあと案じていた

橋の真ん中に立つ伸夫にパトカーが見えた
施設に連れ戻されるのが嫌で、伸夫はあせった

伸夫は橋の上から川をめがけ飛び込んだ

しかし、川が浅瀬だったため、足にケガをしただけだった

そんな過去を持つ伸夫は40歳をとっくに過ぎてはいるが
ひょんなきっかけで「彼女」が出来たのだ
一緒にいると全てを癒してくれる、苦しみを忘れることが出来た

伸夫は「恋って不思議。人を好きになることがこんなにも幸せなことだったんだ
生きてみるものだ、魔法にかかったみたいだ」とはにかんだ

恋愛経験を味わった伸夫の心の中には、希望や胸がおどるときめきに
満ちていた

そして、いつかは結婚して家庭を持ちたいと思った